クレーム被害の悩みは業務上で、直接担当者に入るかどうかによっても変わってくる。たとえば自分の業務でミスがあり、クレームが自分や自分の部署に入るのであれば特に被害と言う問題が生じる事はないだろう。しかし、問題になってくるのはカスタマーサービスなど専門の部署が設置されていて、クレーム処理のみを担当している場合に生ずる。直接、サービスや品質上の管理者でないカスタマーサービスなどの部署や担当者は、会社全体のミスであると言う理由であっても消費者からダイレクトにクレームを訴えられる事になるのだ。
品質やサービス向上のためにはクレームが正当なものであり、製造ライン、販売ラインにフィードバックできるものである事が理想だが、得てして気に入らないと言った主観的なクレームが多数にのぼるのが悩みとなる。また、窓口担当者としては一時的にクレームを受ける事になるため、怒りをダイレクトにぶつけられる事につながり、発言によっては人格否定までされるような強い口調で怒りに任せて罵られる事もある。窓口担当者は誠実に対応をすれば精神的にダメージを感じる事が多くなり、ストレスが増える。そして、クレーム被害は困ると考えて受け流すようにクレームに対応をしていれば、その不誠実な対応がまた二次的なクレームを呼ぶ事にもなりかねない。クレーム被害は主張する側も受ける側もそれが正当であると言う事を前提に穏やかに会話を進める事ができるのが理想であるが、現実問題としては難しいのである。